やずやのケフィアができるまで
清潔な環境で育てる乳牛
品質の良い牛乳づくりには飼育環境を整えることが重要です。化学物質を極力使わず微生物の働きを利用するため、善玉菌いっぱいの堆肥で牛のベッドを覆って飼育しています。さらに安全で質の良い草を食べさせるため、牧草も組合の手で栽培しています。乳牛にとって快適で清潔な環境だから牛舎もにおいません。
牛は家族。愛情がいちばん
乳牛はとてもデリケートで、毎日の健康管理が大切です。1頭ずつ仕切ったふかふかの麦わらの上で飼育し、それぞれの体調を見ながら牧草や飼料、水にも気を配っています。
搾乳機でしぼった牛乳はタンクローリーで組合へ。乳成分検査や衛生検査をクリアした安全な牛乳だけが発酵工場に出荷されます。
育てた牛の乳がケフィアになる感想は?
大切に育てた牛の乳がケフィアの原料になり、多くのお客様の健康のお役に立てるのは嬉しいですね。良い牧草を食べて育った健康な牛からは風味豊かな生乳が搾れるから、牧場では有機質の土で牧草をつくっています。私たちの牛乳は無脂乳固形分(たんぱく質や乳糖、無機質、ビタミンなど)の数値が高く、新鮮かつ安全なことが自慢です!
スターター・本発酵
じっくり発酵、理想的な菌数へ
ケフィアグレインに牛乳を加え、スターターと呼ばれる本発酵のもとになる発酵乳をつくります。20℃台に保ちながらじっくり時間をかけて本発酵を行い、酸度を確認しながら理想的な菌の状態※に近付けていきます。
※乳等省令の発酵乳基準の規格値による
ケフィアグレインはやわらかく弾力がある状態が理想です。貴重な「コーカサス正統種菌」の活性を失わないよう、厳重な管理のもとで発酵と保管を繰り返しながら維持しています。
殺菌
熱い板の間を
通して殺菌
ケフィア発酵乳を均質機でなめらかに整え、プレート殺菌機に通して加熱殺菌します。短時間で何回も殺菌することで、一定の品質を保っています。
冷却保存
二重構造のタンクで冷却
外側に氷水、内側にケフィアを入れた二重構造のタンクで冷却保存します。冷却工程の前後で異物検査と金属検査を行い、厳重に管理しています。
わずかな異物も混入しないように、ケフィアを冷却する前後に80メッシュの網(200ミクロンの目の大きさ)を使った異物除去装置でろ過します。
充填
専用コンテナに充填
できあがった液状のケフィアをコンテナに充填します。徹底した衛生管理はもちろん、一般生菌数などの検査も行い、汚染がないことを確認しています。
計量・トレー盛り
計量後、トレーにセット
液状のケフィアを板状に凍結させるために、計量して袋に充填します。袋を薄く広げてトレーに固定する作業は熟練を要するため、専任のスタッフが2人1組で担当しています。
予備凍結
マイナス25℃で凍結
ケフィアを液状のまま凍結させると気圧の差で発泡してしまうため、均等な厚みと形を保って予備凍結へ。マイナス25℃で急速冷凍します。
フリーズドライ
真空状態で粉末化
釜に入れて真空まで気圧を下げ、まる1日かけて水分を飛ばします。急速凍結後、パウダー状になったケフィアはほんのりミルクの香りがして、まるでホワイトチョコを薄く削ったようです。
粉砕
サラサラの粉末に
きめ細やかなサラサラの粉末にするために手作業でふるいにかけます。粉砕後、改めて異物と金属探知の検査を行います。
カプセル充填
カプセル充填、計量、検品
ケフィア粉末をカプセル充填し接合部をチェックします。重量はコンピュータで厳しく検査し、さらに画像診断システムでカプセルの割れやつぶれを確認します。
※「整腸ビフィズス菌」は内容が異なります。
専用「羽子板」で数を確認
62球のカプセルをパッケージに充填する工程では、羽子板と呼ばれる62の穴をあけた専用器具を使用します。計数機で管理しながら1時間に1回抜き取り検査を実施して、正確に確認します。
「電子天秤」で重量検査
カプセルの総重量や皮膜重量検査には、精度の高い電子天秤を使用します。一般生菌数や大腸菌群、水分量の検査結果とともに、厳重な品質管理を行っています。
溶け具合を測る「崩壊試験」
飲んだ後にカプセルがきちんと溶けるかどうかの試験を行います。体温に近い37度の水中でカプセルに上下振動を与え、想定時間内に崩壊することを確認しています。
※「整腸ビフィズス菌」は内容が異なります。
目視検査
専門検査員の目で厳しく品質をチェック
専門教育を受け、3ヵ月に一度のテストに合格したスペシャリストが目視検査。機械が判別できないわずかな気泡や異物をチェックします。
※「整腸ビフィズス菌」は内容が異なります。
箱詰め
全検査を終え、いよいよ箱詰め
完成したカプセルをパッケージに充填。入数や包装強度の検査、外装の傷や賞味期限の印字などを目視検査した後、箱詰めされ出荷します。
※「整腸ビフィズス菌」は内容が異なります。
ケフィアをつくるうえで特に苦労するのは?
一番大変なのはケフィアグレインの管理です。衛生面に気をつけるのはもちろん、良質なケフィアを生産するためには温度管理などグレインの健康状態を守ることがポイントです。「千年ケフィア」はケフィアグレインを牛乳に加え、20℃台に保ちながらじっくり時間をかけてゆっくり発酵させていきます。共生発酵による理想的な菌数※を保つためには細心の注意と厳しい検査が必要ですから、担当社員は全員、発酵に精通しています。作業終了後にはミーティングを行い、個々の経験を共有できるよう意見交換も大切にしています。
※乳等省令の発酵乳基準の規格値による。
今後の取り組みを聞かせてください!
ケフィアにはまだ知られていないことがたくさんありますから、今後もさらに研究を進め、より質の高いものをお届けしていきたいと思っています。さらに、工場の環境や設備の改善も行い、安心してお飲みいただけるものをつくっていくよう心がけています。多くのお客様にケフィアを飲んでいただき、体内環境の見直しに役立ててもらいたいですね!これからも真剣に取り組んでまいります。