やずや

健康食品にできること。通信販売にできること。伝えること編

  • 健康食品にできること。通信販売にできること。伝えること編 p1
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伝える。

 世の中には「もの」がいっぱいあふれています。欲しいものはいつでもどこでも買えるように、郊外の大型店、街角のコンビニエンスストア、家庭のテレビやインターネットを利用するショッピングなど、販売の方法もいろいろ準備されています。

 そういう簡単で手軽に買い物ができる時代に、私たちやずやはなぜ通信販売という方法を選んだのでしょう。

 ひとつには、大量販売という売り方では、つくり手の気持ちを買い手に伝えることが難しいと考えたからです。誠実な生産者に出会うたびに、「こういうふうに時間と手間をかけてつくりました」「本当はこういう料理にするともっとおいしいんです」というようなお話をうかがいます。大量の商品を店頭にズラリと並べて売る大量販売では、こういう生産者の生きた言葉はなかなかお客様に伝わりにくいものです。それならば、やずやが生産者に代わってお客様に伝えられないものかと思いました。

 もうひとつには、本当にいいものは、大量販売には向かないかもしれないと考えたからです。ある生産者の方は「自分の目の届く範囲を守り、伝統的な製法でつくるためには、あえて量産の道を選びたくない」と言われていました。またある生産者の方は「本物がいつも見映えがよいとは限らないのに、残念ながらお客様は勘違いされているようだ」とも語られていました。どれほどいいものであっても、大量販売のルートに乗らないものは、生き残れないのでしょうか。それならば、やずやがお客様に直接お声をかけていいものを販売する方法はないものかと思いました。

 こういう考えを活かす売り方を探し、やずやは通信販売にたどり着いたのです。当初は、私たちのような小さな会社の言葉を、果たしてお客様は信じてくださるだろうかと心配しました。生産者の方も、小さな会社に販売を任せるのは不安だったに違いありません。でもいまでは、私たちが本当にいいと信じられるものを生産者の方々につくっていただき、それを多くのお客様が喜んで食べてくださるようになりました。私たちは、あらためて通信販売という方法を選んだことが間違ってはいなかったと実感しています。

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パソコンや車のように、
食品にも説明が必要だと思います。

 パソコンや車のように高価な製品を買うときには、販売員の説明をしっかり聞いて、カタログの説明書もくまなく読む方が多いのではないでしょうか。ところが大型店などで食品を買う場合、カタログや説明書が用意されていることはめったにありません。かといって売り場の販売員に聞いても、納得のいく答えが返ってくることはまれでしょう。食品は車ほどお値段が張るわけでもないし、パッケージに無添加とか国内産とか書いてあれば、何となく選んで買ってしまうというのがお客様の本音ではないでしょうか。

 ところが、食品表示の問題が社会不安を招きました。多くの消費者が、もしかすると売り手は自分に有利なことしか言っていないのではないか、知られたくないことは隠しているのではないかと疑問を感じ始めたようです。この食べ物はどこで採れたのか、どんな人がどうやってつくったのか、どんな料理にするといちばんおいしいのか、そういう必要な情報をきちんと知りたいという思いが強くなってきているようです。流通が本当にお客様のことを考えるなら、商品の情報をすべてお伝えするのが当然ではないでしょうか。

 私たちやずやは、通信販売の会社ですから、直接お目にかかってご説明することはできません。そこで、原料の産地や栽培方法、加工方法などについて、できるだけ資料に表記し、そこに入りきれなかったものは情報誌などを通じて詳細にお伝えしようと努力してきたつもりです。つくる人の情熱をよく理解した商品ばかりなので、どんな生産者が、どんな気持ちでつくっているのかまでお伝えしたいとも思います。そのせいか説明文がついつい長くなってしまいがちです。でも、本当のことを飾らず正直にご説明することで、きっとお客様も読んで納得してくださっているのではないかと思います。

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安ければいい。
高ければ安心。
どちらも違うと思います。

 バブル経済の時代には、商品は高ければ高いほどよく売れたといいます。一転して不況になると価格破壊が時代の流行になり、驚くほど安い商品が出回りました。二つの時代を経験した消費者にとって、価格とはいったい何だろうと首をかしげたくなります。

 たしかに毎日食べる食品は、安く買えるにこしたことはありません。でも、値段を下げるために、生産者のみなさんだけに苦労を強いたり、不本意なつくり方になったり、余計なものを添加しなくてはならないとしたら、どうでしょう。だからといって、値段が高ければ安心とは一概に言えないとも思います。必要以上に華美な包装や宣伝費にかかるお金まで、商品に転嫁されていることがないとは言えないのですから。

 やずやは、品質のいい商品を「適正価格」で売りたいと考えています。適正価格とは、生産者が意欲を持っていいものをつくることができ、同時にお客様に納得して買っていただける価格です。自分たちだけがもうけるために生産者を苦しめたり、お客様に高く売りつけることだけは、絶対にしたくはありません。たとえそれで一時的に売り上げが上がったとしても、生産者やお客様からの信頼は得られないと思うからです。

 つくり手、買い手、売り手、それぞれが無理をせず、欲張らない価格を守る。それがいい商品をつくり、長く愛用していただく基本ではないかと思っています。

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消費者と生産者は
いつから話し合えなく
なったのでしょうか。

 よく消費者はわがままだという言われ方をします。クリスマスにいちごを食べたい、真夏にほうれん草を食べたい。ブランドもののサバでなくては嫌だ、遠い国のフルーツが欲しい。さまざまな「わがまま」を、すべて流通がかなえてきました。しかし私たちは、豊かな食生活を楽しめるようになったと手放しで喜んでもいいのでしょうか。季節外れの野菜や果物を育てるために、生産者の方々は長年かけて工夫してきたつくり方を、やむなく変えざるを得ませんでした。変えるためには相応のコストもかかったでしょう。変えられずに農業をやめた生産者もいらっしゃるようです。こうした食の変化によって、消費者自身も、身近な所で育った旬のものを食べて健康を保つという、昔ながらの身土不二の考え方を忘れてしまいがちです。

 食べ物がまるでファッションのように流行に流されてしまう現実を、私たちやずやはとても心配しています。けれども、その原因がすべて消費者のわがままのせいだとはどうしても思えないのです。たしかにおいしいものは一年中食べたい、珍しいものを食べてみたいという気持ちは誰にでもあるでしょう。しかし、それをうまく消費拡大に結びつけたのは、流通ではなかったのでしょうか。生産者も、高く売れると言われれば、季節や気候風土を無視したものをつくりたくなるというものです。

 昔の八百屋さんや魚屋さんなら、たとえお客様とはいえ、そんなわがままを言えばたしなめてくれました。「安くておいしい旬のものを食べなさい」とすすめたものです。その言葉は、おそらく生産者の気持ちを代弁していたのではないでしょうか。

 私たちやずやはそういう昔の八百屋さんや魚屋さんのようになりたいと思っています。生産者と消費者を結んで、本当に体にいいもの、本当に心を込めてつくられているものを手渡ししたいのです。もちろん生産者の気持ちも消費者にきちんとお伝えします。食品は自然のものですから、天候の影響を受けるときもあるでしょう。お客様にはご迷惑をおかけするかもしれませんが、そのときはきちんと理由もお伝えして、お待ちいただけないかとお願いします。でも、生産者と消費者の距離がぐんと縮まれば、きっとご理解いただけると思うのです。

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無農薬を宣伝文にすること。
残留農薬を調べること。
どちらが誠実でしょうか。

 最近、食品に「有機栽培」「オーガニック」という表示をよく見かけるようになりました。JAS法によって、この表示には、化学農薬や化学肥料の使用等に基準があります。ところが、そうした厳しい栽培条件を本当に守ったかどうかをチェックする体制がまだ不十分だという指摘もあります。こうした混乱の背景には、表示というものが商品の説明や事実を伝える手段というより、むしろ一種の宣伝文として商品の価値を高めるために利用したいという売り手側の思惑を否定できないのではないでしょうか。

 私たちやずやは、生産者のところへ出かけ、栽培方法やつくり方を見せてもらっています。正直な方ほど「虫が喰った作物では売り物にならないから、仕方なく農薬を使います」と言われます。高温多湿の日本は病害虫が発生しやすい気候風土なのだそうです。そのため完全無農薬で栽培するのは至難の業です。それでもがんばって完全無農薬・有機堆肥で育てたとしても、栽培コストは3倍かかるのに収穫は半分以下という場合もあるそうです。また、隣の畑が農薬散布をしたために「有機栽培」の表示ができなくなり、途中であきらめた生産者もいらっしゃいました。

 私たちやずやは、原料の安全性を高めたり、正しい品質表示をする努力を人一倍してきたつもりです。だからといって、「有機栽培」を宣伝文に使うためだけに、現実に不可能なことを生産者に押し付けようとは思いません。そのかわりやずやの商品について、残留農薬がないかどうかを専門機関で検査してもらうことにしました。原料が安全ならその加工品も安全なのでしょうか。いいえ、それでは本当に安全を保証したことにはならないと思います。お客様に安心していただくためには、「無農薬」を売り物にすることより、お客様の口に入るときに安全なのかをきちんと確かめることの方が、より誠実ではないかとやずやは考えます。

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やずやは
勉強主義です。

 世の中は健康ブームだそうです。テレビの健康番組や健康雑誌では、この食品はこの病気に効くというような特集をよく見かけます。とてもわかりやすくて、その食品をすぐにでも食べてみたくなります。けれどもあとで冷静になってみると、食品がどうしてクスリのような速効性や劇的な効果を持てるのか不思議に思えてなりません。

 私たちやずやは昔から体にいいといわれている食べ物を、食生活に取り入れやすい形にして商品化しています。でも、なぜ体にいいのか、なぜ伝統的なつくり方がいいのかと問われたときに、知ったかぶりをするつもりはありません。科学的な裏付けが必要なときには、やはり専門家に教えていただかなくては自信を持ってお答えできません。そのために勉強する努力を続けてきました。

 私たちは、日頃から大学や研究機関などで研究を続けていらっしゃる専門家の方たちに取材させていただいています。これまでに、なぜ野菜や穀物が健康に役立つのか、発酵食品はどのような力を持っているのか、伝統食の優れた点、欧米型食生活の弊害など、たくさんのことを勉強してきました。私たちが学んだことは情報誌「食べること生きること」でお客様にもご紹介してきました。そうやってお客様とともによりよい食生活を学びながら、みなさんが健やかな体をつくるお役に少しでも立ちたいからです。

 勉強しているうちに、あらためて気づいたことがあります。まず、食べてすぐに健康な体になれる魔法の食品はないということ。そして、何百年も続いてきた伝統食には、理にかなったものが多いということです。昔ながらの食生活の知恵を活かしながら、健やかな食べ物をバランスよく食べることが、健康づくりの近道だったのです。とても当たり前のことですが、勉強してみると、その理屈が自然に納得できたと感じています。

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